実験映画から映像インスタレーション、そして長編映画をも手がけるクリス・チョンは、伝統的な技法と新しいメディアの境界で表現活動を展開している。彼の作品は、身辺にある空間を即物的に捉えることから始まり、その展開の中で人々の活動が自然に物語として現れてくる。新作《HEAVENHELL》は、黒澤明監督の『天国と地獄』(1963年)の「地獄」のモデルとなった黄金町で制作される。当時、セットで撮影されたシーンを参考に、本作品は黄金町の過去と現在のイメージを同時に表現する。サウンド・デザイナーの森永泰弘が音響を担当。チョンと日本人スタッフによる共同制作は、視覚・聴覚的要素を通して、想像と現実の風景を重ね合わせながら、街の記憶に迫る。
Photo : Yasuyuki Kasagi











