映画を発明したリュミエール兄弟が、1895年に最初に公開したのは工場から多くの労働者たちが出てくる様子でした。その後彼らは世界初の有料上映映画「列車の到着」をはじめ、赤ん坊の食事、少年のいたずら、カードゲームに打ち込む男たちなどを次々に撮影し、さらにはリュミエール協会を興して世界中にカメラマンを派遣しました。
彼らの残した映像は、私たちが映像を撮影し、記録として残す際の初期衝動と驚くほど似通っています。「動いているものを撮りたい」、「大きなものを撮りたい」、「自分の家族を撮りたい」、「自然の動きの美しさを残したい」、「笑いを誘うシーンを撮って人に見せたい」、「見知らぬ土地の見知らぬ風景を撮りたい」…。デジタル技術の発達により、現在ではあらゆる人がリュミエール兄弟と同じように撮影し、記録することができます。
撮影技術や記録媒体、配信方法の変化は、映像に多様性と深みをもたらしています。しかし、リュミエール兄弟の時代から、映像が生まれる原理そのものは変わっていないのかもしれません。世界が動きつづける限りにおいて、世界が美しい限りにおいて、世界に見果てぬ場所がある限りにおいて、世界にあなたの親しい人が生きつづける限りにおいて、世界に驚きがある限りにおいて、映像はその生成を止めることはありません。そして、その映像がまた、世界に動きや美しさや驚きを投げ返し、世界そのものを作り出しているのです。
<映像が生まれるところ>
会場:新港ピア 第2室(モニタ群)
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Photo: Kitamura Ichirou













