1960年、イギリス生まれ。彼の代表作《Laundromat/Locomotion》は、写真の誕生から発展にいたる歴史的なモメントに立ち返り、そこに自分自身の身体を差し込むことで、大文字の「写真」というメディアを小文字の「写真術」に引き戻すことに成功した画期的な傑作だった。ピンホールカメラを使用した彼の初期作品はどこか「盗撮」的な雰囲気を醸し出しているが、この視線は地球規模の監視と管理、情報のネットワーク化と地続きのものである。引力や遠心力、電波や光など不可視な力を彫刻化した《Black Hole》が示すのは、このおぞましい状況の縮図だろう。だが《Ω=1》はこの不可視な力に対するシンプルかつ明快な抵抗の形態を提示している。










